ピーターの法則で学ぶ「壁は乗り越えるほどに強くなる理由」
『ピーターの法則』は、組織における汎用性の法則です。言い換えれば、組織内の人が一人残らずそれぞれに能力を伸展させなければ組織は有効に機能しなくなるという法則です。なぜなら能力が同じままで地位だけが上昇してしまえば、それぞれの地位において無能化した人で埋め尽くされるからです。人は能力に見合わない地位において活躍することができません。ピーターの法則はそんな「能力の向上がない人」を厳しく戒めています。
- 作者: ローレンス・J・ピーター,レイモンド・ハル,渡辺伸也
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2003/12/12
- メディア: 単行本
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- ピーターの第1法則
能力の限界まで出世すると有能な人も無能な管理職になる。
- ピーターの第2法則
無能な人は今の地位に落ち着き、有能な人は無能な管理職の地位に落ち着く。各階層は無能な人で埋め尽くされる。
- ピーターの第3法則
組織の仕事は、出世余地のある無能レベルに達していない人によって遂行される。
1 能力と地位が見合わない人が組織を機能不全にする
地位<能力であるなら何の問題もありません。問題となるのは地位>能力である場合かつ、能力を伸展させない場合です。能力を伸展させる気のない人が、能力に見合わない地位を維持しようとすればするほど、組織は無能化し機能不全に陥ります。機能不全にならないためには、それぞれが地位に見合った能力を進展させるか、それぞれの能力に見合った地位に格下げするしかありません。ピーターの法則は、それぞれの能力に見合った地位につく重要性を教えてくれています。
2 壁は乗り越えようとする人に応じて高くなる
地位によって仕事の内容は変わります。地位が高くなれば、それに応じて能力とのギャップが生じ無能化します。しかしながら、それはハードルが上がったからであり、自分の能力が低下した訳ではありません。課せられた責務を粛々と果たすことで、いずれそのレベルにおいて活躍できる余裕を生み出すことができようになります。そして、その余裕を見込まれて新たな地位を与えられれば、また能力伸展を求められることになります。それは果てしない修行の道とみるか、自分の成功への道とみるかは人それぞれです。