sadadadの読書日記

読書した本のまとめ、読後所感、考えたこと



Subscribe with livedoor Reader My Yahoo!に追加 メールで sadadadの読書日記 を購読する


好かれる人のコミュニケーションの3つの特徴

スムーズに意思疎通を図るコミュニケーションの重要性については誰もが認識しているところだと思います。しかしながら、このコミュニケーション能力を向上させるにはどのようにしたらよいかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。確かに、コミュニケーションを構成する要素は多分にあり、これをすべて身に付けるとなるとハードルは高いと思います。ですので、コミュニケーション要素を、少しづつでも身につけていくことで徐々に改善することなら、そこまでハードルは高くありません。

コミュニケーション100の法則

コミュニケーション100の法則

  • 作者: 伊藤守
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 1994/03/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 8人 クリック: 298回
  • この商品を含むブログ (4件) を見る


1 コミュニケーションの目的

コミュニケーションの目的は『合意』、『共感』です。この2つを見落としてしまっては、コミュニケーションを成立させることはできません。この合意と共感は、自分から理解を求める部分と相手に酌み取ってもらう部分が双方歩み寄って成り立ちます。つまり、目的を達成するには、自分と他人の双方が協力する必要があります。そして、コミュニケーション能力を向上させるためには、自ら理解してもらう技量を向上させて、そして相手に対して汲み取る力を養成していく必要があるのです。


2 コミュニケーションの要素

コミュニケーションには『何を言いたいかを的確に捉える論理能力』、『相手に理解しやすいイメージを作る想像力』、『平易な言葉を選択する言語知識』、『相手の応対を見ながら話しぶりを変える柔軟性』等、多くのことを同時に要求されます。切り口は沢山あると思いますが、段階別に、必要な要素を切り出してみました。

☆コミュニケーションの5段階

1(言語) 言っていることが理解できる
2(感情) 抱いている感情を理解できる
3(論理) 考えていることが理解できる
4(合理) 相手の考えを比較、検討出来る
5(対話) 落としどころを探ることが出来る

3 コミュニケーションの求められる段階は環境により異なる。

日常会話程度なら2段階まで出来れば十分です。研究や議論、考察する場合においてはそれ以上のレベルが求められます。言語や専門分野が異なればコミュニケーションレベルは同じ人であっても変わります。それぞれのレベルを認識しながらコミュニケーションをしてみれば何が不足しているのかを自分の中で分析してみるだけでも価値はあると思います。


4 好かれる人のコミュニケーションの3つの特徴

では、具体的に好かれる人のコミュニケーションの特徴とはどのようなものなのでしょうか。

好かれる人のコミュニケーションの3つの特徴

ア すぐにアウトプットしない

コミュニケーションをとる前に間をとり。相手を見ながら、『こういう言い方は理解しやすい』、『このように言われたらこういう受け止め方をする』等、コミュニケーションをとる内容を選択します。そのためには、自分自身の中で。相手のことを考える余裕を作らなければなりません。相手の『気持ち』を引き出し、自分の『気持ち』に近づけるには、『コミュニケーションする内容を選択』しなければなりません。

イ よく観察する

どんなことでも、よく観察します。自分の身の回りに起きたことに対して観察が鋭ければ鋭いほど、沢山の話題にすることができます。普段生活しているだけでも、ネタとなる要素など観察していれば多分に存在します。深い洞察は相手に対してみても興味深いものです。とくに、身近な話題であればあるほどに、共感を得ることができます。そして、共感をもとにして、思考を同じくしていけば、理解はスムーズに運びます。逆もまた然りで、相手の発言に対して、掘り下げるように積極的に共感していくことでよいコミュニケーションは図れます。

ウ 上手に間を取る

そもそも話について行くので精一杯の状態で良いコミュニケーションなどできるはずがありません。レベルがかみ合わない場合は話を聞くだけでも頭から煙りが出てきますし、返す言葉すら思いつかないならコミュニケーションは成立しません。会話をするなら自分のレベルと相手のレベルを考えることです。そして、相手の理解を確認しながら、ゆっくりとペースをあわせていくことです。

5 よりよいコミュニケーションのために

コミュニケーションは言葉のみに拠りません。意思疎通には視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚など五感はすべて使えます。コミュニケーションコストは、これらをできるだけたくさん使用することで引き下げることができます。むしろ、上級者は五感をコミュニケーションに取り入れることの方を優先します。相手に対する配慮はまず自分に対する配慮から始まります。自らの言動を振り返って修正を重ねれば『言いたいこと』は伝わります。恐れることなく、大きく構えてコミュニケーション自体を楽しめるレベルにまでいきたいものです。



コミュニケーションで一番大切なのは、相手が何を言いたいのかを汲み取ることである。
ピータードラッカー