周りをイライラさせる人から学ぶコミュニケーション
コミュニケーションはいつも問題を引き起こします。意思疎通が悪いばかりに、場違いな話をして恥をかいたり、話の腰を折って機嫌を損ねたりと、伝わらないことが理由で本来の問題とは異なるところで拗れるのは誰にとっても不本意なはずです。だからといって、コミュニケーションを避けていたのではいつまでたっても言いたい事も伝わりませんし、逆に相手を理解することもできません。理解できないが故に、お互いが不毛な睨み合いになることを避けるためにも意思疎通をスムーズにするためのポイントは知っておいた方がいいと思います。
誰とでも 15分以上 会話がとぎれない!話し方 66のルール
- 作者: 野口敏
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悪いコミュニケーションの例
1 話を聞かずに、自分が言いたいことだけ話す
コミュニケーションは双方向でなければなりません。話し手、受け手の両方が意識を共有しようとする意志がなければ成立しません。自分の主張を一方的に「聞かせる」といった傲慢なやり方は、受け手側の共有しようとする意志を破壊するものです。結果的に相手にとって耳を覆い、心を閉ざしてしまえばそこでコミュニケーションは終了です。それ以降は何を話しても聞いてくれなくなります。まずは、相手の主張を聞かせてもらうという態度で、そして自分の主張を聞いてもらうという態度で臨めばお互いの意思疎通は図ることが重要です。
2 すっきりしない言い回しを使い、話がやたらと長い
コミュニケーションは客観的を求めます。話したことがどのくらい的確に相手に想像させるかでコミュニケーションのほとんどが決まります。話している内容が聞いている人の頭の中でイメージできなければ、会話は成立しません。理解ができないままズルズルと話をされたところで、それは苦痛でしかありません。相手の『気持ち』を引き出し、自分の『気持ち』に近づけるには、できるだけ平易で相手のイメージを掻き立てる言葉をつかうことが重要です。そしてそれを端的伝える配慮が必要です。
3 不満しか言わず、他人に気を遣わせる
感情を持っているのは自分だけではありません。相手にも感情はあります。マイナスの感情を相手に伝えることは自分にとってはストレス解消でも、相手にとってはそれを受け取る、共有することは負担になります。負担ばかり押し付ける人の周りからは人が消えていきます。我慢しつづけることは精神衛生上良くないので、たまには愚痴の一つでもこぼすことは許容されますが常に憎悪や嫉妬のマイナスオーラをまとっているのは本人にとっても好ましいことではありません。言葉だけでなく感情も共有されることを知っておく必要があります。
4 質問責めにし、批評や批判をしたがる
相手の主張を自分の考えで批評したり、非難することに終始していては永遠に相手を理解することができません。相手がどう思うかということを最終的に決めるのはその相手であって自分ではありません。自分なりの分析を繰り返したところで相手の視点に立つということが出来なければコミュニケーションを図ることは絶対にできないのです。相手を理解するためには相手の気持ちに共感することが重要です。
5 いきなり話し始め、いきなり話が終わる
自分で考えていることは、話し始めるまでは相手は理解していません。共通認識が不足している段階で、いきなり話し始められても話についていけませんし、自分の都合で話を終えられても、理解できないままコミュニケーションが終了してしまうことになります。自分にもペースがあるように相手にもペースがあります。相手のペースを考えることなしに話しても意味がありません。共通認識が認識されているかを確認しながら、話を徐々に進めていかなければ相手の理解を得ることはできないのです。
相手に対する配慮は自分に対する配慮から
コミュニケーションは相手のアウトプットの中に自分のインプットを増やすことに他なりません。自分のインプットを多くするためには相手のアウトプットを多くしなければなりませんし、相手のアウトプットが多くても自分のインプットが少なければコミュニケーションが円滑でなくなります。事前に理解しやすいように配慮したり、出来るだけ理解しようと心掛けるだけでも意思疎通はスムーズになります。相手に対する配慮は自分に対する配慮から始まります。まずは等身大の自分で自分で聞くこと、話すことから始めましょう。
人が私のことを知らないということなどは気にかけず、私自身が人のことを知らないということを気にかけよ。
孔子