熟練した職人さんは毎日違うことをしている
どのようなことであっても不慣れなことをやる際にはエラーが発生するものです。その原因は、不慣れなことは状況を理解するだけでも多くの労力を費やすことになり一杯一杯になりやすいからです。そんな不慣れな状況も繰り返すことで徐々にエラーは少なくなってきます。慣れることで要不要を見分ける力がついてくれば緩急をつけて適正に処理できるようになり、熟練してくれば別のパターンにも応用することができるようにもなるのです。つまり、成長は基本的に繰り返しにより得られるものなのですしかしながら、世の中には少し繰り返すだけで成長する人と何度繰り返しても成長しない人がいます。彼らの違いは何なのでしょうか。
これからの思考の教科書 ?論理、直感、統合ー現場に必要な3つの考え方?
- 作者: 酒井穣
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少し繰り返すだけで成長する人と何度繰り返しても成長しない人
☆少し繰り返すだけで成長する人
- 1 何でも興味を持つ
- 2 自分から取り組む
- 3 失敗を認め、教訓を引き出す
- 4 教訓からエラーを予防する策を実行する
- 5 今までを活かして新しい未来を語る。
★何度繰り返しても成長しない人
- 1 何にも興味を持たない
- 2 自分からは取り組まない
- 3 失敗を認めず、失敗を無かったことにする
- 4 エラーは予防しない、というよりできない
- 5 今までに固執して古い過去を賛美する。
誰のために成長するのか
成長しない人は単調な毎日に不平不満を述べる一方で、批判的で何も受け入れず、同じ事を繰り返します。そんな単調な毎日を変えるためには、現状は受け入れ改善するために何ができるかを考えなければ変えられるはずもありません。変えることができるのは、今よりも成長した自分しかいないことは誰よりも自分自身が分かっているはずです。成長を拒むことは自らの未来を放棄しているのと同じです。同じ毎日を繰り返しているだけでは能力に進展はありません。当然、環境が改善されていくことなどありえません。成長しない人は、時間が経つにつれて相対的に劣化していきます。何もしない人が何もできない人になるのは当たり前です。
職人さんは日々成長している
工場の“職人”さんは一見すると同じことを繰り返しているように見えます。しかしながら、彼らは同じことを繰り返す機械ではできないことをやってのけます。目や手を駆使した工夫は、決められたことしかできない機械には絶対に真似ることがでません。豊富な経験と知恵の蓄積から生み出される柔軟性のある技は、使う人の身になった想像力から作られています。過去からの価値を引継ぎ、少しずつ時代のオーダーを受け、今に咲かせるように編集していくブランドは日々成長する職人さんにより支えられているのです。信頼に足るブランドは、信頼とは高いレベルで同じことを繰り返せる力で計られます。そして、そのブランドは日々進化しつづけているのです。
繰り返し同じ話をする人は、自分が経験していないことを、いつまでも理解しない
ゲーテ