sadadadの読書日記

読書した本のまとめ、読後所感、考えたこと



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情報は集めれば集めるほどに判断できなくなる

情報は集めれば集めるほど判断ができなくなります。必要性の疑わしい情報に埋もれてしまえば混乱するだけですし、集めることに傾倒することで事態を収拾させる力を削ぐことにも繋がります。とりあえずな情報を集めるということは被害拡大させる要因にもなるのです。不安な気持ちを解消するためにいくら情報を持ち込んだとしても分析できる力がなければ、心理的な不安が取り除かれるわけではありません。むしろ分けのわからない理論で説明されても混乱を助長するだけです。すべてを知ることができれば正確な判断ができるというのは思い込みに過ぎません。

「やらない」仕事術

「やらない」仕事術

1 判断に必要な情報はいつも不足している

よく分からないものに対して重箱の隅をつついた情報を求めることは百害あって一利無しです。何のために何が知りたいのかを明確にしなければ、情報をかき集めたところで何もすることができません。情報は必要性を無視すれば無限に増えていきます。そんな情報を集めることばかりに傾倒すればパンクするのは目に見えています。たとえ理解する能力があったとしても情報は生ものですから、判断するに至る要素が全て揃う時は存在することはありえません。

2 考えるべきは判断に必要な情報だけを求めること

必要性が分からない情報は集めれば集めるほどに心配が増えるばかりです。そもそも、情報を収集する目的は、判断して指示すること、または行動することにあるはずです。判断できる能力がない場合においては結局現場に任せるしか方法はありませんし、指示しない、行動しないことが前提なら初めから情報を集める必要もないはずです。結局、自分自身が何を判断するために何の情報が欲しいのかが明確でなければ永遠に判断することなどできないのです。

3 情報をかき集めるのは決めないための言い訳作り

沢山の情報を抱え込んで、ああでもないこうでもないということに陥るのは、自分の決めることが何がを分かっていないからです。言い換えれば、情報をかき集めるのは、自分が決めたくないがために行っている言い訳作りなのかもしれません。判断に必要な情報が足りないのはいつものことです。考えるべきは、それぞれの人が、それぞれの立場で、決められる範囲を決めていくことだと思います。立場以上に情報を追い求めていいのは、その情報を活かして事態を収拾する意志のある人だけです。

何かをすると決めることは、それ以外のことをしないと決めること。
中谷彰宏

http://d.hatena.ne.jp/doramao/20110327/1301205206