独楽の軸から学ぶキレイな体の作り方
独楽を回すとき、外側から回しても上手くまわすことができません。内側にある軸に回転を加えて、その回転を維持することで回り続けることができます。物理的には軸には慣性力、内輪から外輪に行くにつれて、速度が増すことが知られています。この法則は、身体を使う際にも同じことが言えます。体の中心部分である体幹を軸に見たてて、力強く回転させることで、四肢に力強いパワーとスピードをもたらし、高い運動性を得ることができるのです。
- 作者: 木場克己
- 出版社/メーカー: 成美堂出版
- 発売日: 2011/11/01
- メディア: 単行本
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1 まずなにより鍛えるべきは軸
早く力強く回すためには軸となる部分がしっかりしていなければなりません。体幹を体の中心にどっしりと据えるためにはまず、腰回りを安定させる必要があります。腰回りを鍛え安定させれば上体を支えるだけでなく、スムーズに下半身を回転させることができるようになります。まず、鍛えるべきは軸である腰周りです。
腰回りを支える6つの筋肉
1 腹筋
2 背筋
3 腹横筋(わき腹)
4 大臀筋(お尻)
5 内転筋(内もも)
6 ハムストリングス筋(裏もも)
2 体幹を上手に使う動物達
シャープに動く動物たちの筋肉はしなやかで強靭です。チーターやイルカがダイナミックな動きをできるのは、太い体幹を上手に使って、各関節と筋肉を連動させ身体全体をしならせて、シャープに四肢にアウトプットしているからです。始点と力点までが上手く連動した柔軟なバネのような動きこそが、無理なく自然な形で運動性を高めているのです。
3 体感の力を活かす関節の柔軟性
体幹を安定させるだけでも飛躍的に運動性を高めることができますが、さらに力を発揮させるために必要なのは、体幹の力をロス無く伝える柔らかい関節も必要です。各関節がしなやかでなければ、体幹の力も上手く四肢に伝わっていきません。ゴツゴツした太く硬い筋肉は関節の柔軟性を奪います。ですから、体を鍛える際には柔軟性にも気をくばらなければなりません。
4 全身運動で美しい姿勢を手に入れる
身体全身をつかい、筋肉の連携を図っていくと、消費するカロリーも必然的に増加します。それに伴い、バランスの良い体型が整ってきます。普段歩くときにでも、一歩一歩に体幹を意識して捻りを入れて歩くだけで、美しいモデル歩きができるようになります。体幹を中心とした運動を続ければ続けるほどにフォームが整い、メリハリのある流線型で美しい体型になってきます。
5 簡単な腰回りの鍛え方
ここで、簡単な腰周りの鍛え方をご紹介します。初級、中級、上級と分けていますが、ゆっくり行ったり、動作を大きくしたり、何か重りやゴムチューブなどを使うことで、負荷が変わります。調節して自分にあった『続けられる』トレーニングを目指すことが重要です。シェイプアップやダイエットなら、そんなに大きな負荷・速い速度は必要はありません。疲れるまでやる。疲れたら休む。地味に繰り返すことこそがキレイな体を手に入れる一番の近道です。
初級:大股開きでスクワット
1.バレエのプリエや相撲の四股と似たようなポーズ。
2.背筋をしっかり伸ばして腕を胸の前で組み、しゃがみ込む。
3.ゆっくりと腰を元の位置に戻します。
4.繰り返し
中級:サイドランジ
1.背筋を伸ばし腕を胸の前で組む。足を肩幅よりやや広めに開き立つ。
2.1歩横に踏み出しひざを曲げ太ももが地面と平行に腰を落とす。
3.横に踏み出した足を蹴りだして足を元の位置に戻す。
4.反対の足を横に踏出しひざを曲げ、太ももが地面と平行に腰を落とす。
5.横に踏み出した足を蹴りだして足を元の位置に戻す。
6.繰り返し
上級:レッグランジ
1.背筋を伸ばして腕を胸の前で組み、足を肩幅よりやや狭めに開いて立つ。
2.1歩前に踏み出しひざを曲げ、太ももが地面と平行になるまで腰を落とす。
3.前に踏み出した足を蹴りだして元の位置に戻す。
4.反対の足を前に踏み出しひざを曲げ、太ももが地面と平行に腰を落とす。
5.前に踏み出した足を蹴りだして元の位置に戻す。
6.繰り返し
悩みながらたどり着いた結論は、やはりトレーニングしかない。
アントニオ猪木