偶然は準備のできていない人を助けない
真の釣り人は、釣れないからといってイライラすることはありません。手間暇かけて仕掛けを作り、何時間も水面を眺めながら魚がかかるのを待つことができます。すべきことをすべてやることに意識を集中させ、針に魚が喰いつくかどうかは運次第だ言い切ります。何故、そのように言い切ることができるのか、それは、『最も真剣に準備した人のところに幸運が訪れる』ことを知っているからです。
- 作者: 川島永嗣
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/09/26
- メディア: 単行本
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1 無理を通すには無駄な力が必要
釣りにおいて無理を通すことはできません。高級な竿を振り回して、エサをばら撒いても、狙いたい大物には引かれてしまうだけです。無理矢理を通そうとすれば、費用対効果や効率が下がり、疲労が蓄積し長続させることができません。無理には無駄な力を必要なのです。
2 待ち続けるのにも過度な力が必要
相手に対して過度の期待をもって接したとしても、自分の中で空回りするだけです。相手が自分の思い通りに動かない場合には常にイライラし、一挙手一投足に一喜一憂するのは非効率かつ建設的ではありません。こちらの問いかけに、相手がいつでも答えてくれるとは限りません。
3 身の回りのことも釣りと同様
これらのことは、なにも釣りに限ったことではありません。家族、学校、会社、サークルや集会等における付き合いにおいても同様です。人にはそれぞれの立場や考え方があります。自分を強く主張すればするほど、他人は引いていきますし、力でねじ伏せようとすればするほど、相手は感情的になり強く反発するのです。
4 大切なのは相手が心を開く準備すること
自分のできることも棚上げにして、他人にして欲しいことを要求しても受け入れてくれるはずもありません。自分のやりたいことを実現させるためには、相手に対して自分勝手な期待をしない。そして、無理をせず自分ができることを着々と進める以外ありません。そういった行為こそが、相手のことを考え思いやることに繋がり、閉ざされた心を開くのです(魚で言えば釣り上げることができるのです)。
5 最も真剣に準備した人のところに幸運が訪れる
自分のできる範囲のことに集中して取り組むことこそが自分のやりたいことを実現する最短距離です。できることを全てやったとしても受け入れてくれるかはわかりません。しかし、入念に準備しているとそうでない人を比較すれば、確率論でいっても結果は言わずもがなです。結論的には、最も真剣に準備した人のところに幸運が訪れることになるのです。
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