整えるべきはまず呼吸であると思う理由
1分間に何回呼吸しているか知っていますか?。普通の人で1分間に約15回前後呼吸しています。ご存知の通り呼吸は酸素を取り込み血液によって全身に運搬して体を動かすために行います。ですから、呼吸に少しでも異常が発生すれば体全体に支障をきたします。しかしながら、呼吸は自律神経で管理されおり、あまり意識することはありません。そんな、大切ですが忘れられがちな『呼吸』について、心身の健康を保つことために知っておいて損はありません。
- 作者: 椎名由紀
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2012/08/24
- メディア: 単行本
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1 呼吸を意識しないとき
普段の生活ではあまり意識しない呼吸も、運動しているとき等においては、体内の酸素が急激に消耗されるため呼吸の回数が上がり意識することができるようになっています。しかしながら、無意識のうちに呼吸数が下がっているときもあります。テレビや読書、映画、演劇鑑賞、車の運転など、何かに集中しているときです。また、イライラしているとき、不安なとき、焦っているときも同様で、この場合はさらに呼吸も浅くなっており、さらに注意する必要があります。
2 呼吸が乱れるときの影響
浅く早い呼吸は肺の一部にしか酸素を届けることができません。血管中の酸素が不足して最もダメージを受けるのは『脳』です。筋肉細胞と比べて脳の神経細胞は約20倍の酸素を摂取しなければなりません。この酸素を賄えなくなれば、頭の回転が鈍り、倦怠感が襲ってきます。そうなるとますますイライラや焦りが募り、緊張が増して負のスパイラルにはまり込んでいきます。
3 整えるべきはまず呼吸
気持ちが動揺しているときは『外の空気を吸って来い』という言葉にもあるとおり、まず何より呼吸を整えることを考えるのが最優先です。自分の呼吸を意識して、深く、そしてゆっくり呼吸をすることで簡単に酸素の摂取量を上げることができます。より効果的に酸素を吸収するためにはテクニックが必要です。
4 意識するべきは吸うよりも吐くこと
人間の肺の構造上、早く吸い込もうとするとどうしても呼吸が浅くなってしまうように出来ています。これは、吸う時に、既に肺に入っている空気を追い出すことができないからです。ですから、酸素を取り込みたければ、考えるべきは空気を吸うことではなく、空気を吐くことです。強く大きく吐き出せば肺の空気を一旦外にすべて排出できますので、そこから新鮮な空気をフルで吸い込むことができます。吸うことを意識するよりも吐くことを意識した方がより沢山の酸素を取り込むことができるのです。
5 呼吸を整えることで得られる副次的作用
呼吸と自律神経は深い関係にあります。そして、自律神経の中でコントロールできるのは呼吸だけです。良い呼吸は副交感神経がスムーズさせリラックスさせる効果があり、ホルモンの分泌や免疫の働きを整えることができます。呼吸法は座禅やヨガ、気功などでも精神統一にはよく用いられますが、このような自律神経に関係する仕組みを利用していると言えます。
6 簡単なお手軽な呼吸法:腹式呼吸
普段から、呼吸を意識していれば酸素不足に陥ることはなくなります。加えて、意識して息を整えることで心身の状態もコントロールできるのですから、呼吸法を意識しない手はありません。いきなりハイレベルな座禅やヨガ、気功に挑戦するのはハードルが高いと思われる方もできる簡単な呼吸法である「腹式呼吸法」について紹介したいと思います。
★腹式呼吸法:『下腹』を膨らませたり引っ込ませたりすることで、『腹圧』により深さやリズムを整える呼吸法。
1 背筋を伸ばして、お腹に意識を集中させる。
2 口からゆっくりと空気を全て吐き出す。
3.少し間をおく。
4.お腹の中に少しづつ溜め込むように鼻から息を吸い込む。
5.少し間をおく。
6.2に戻って繰り返す
休息とは回復であり、何もしないことではない。
ダニエル・W・ジョセリン