残業しないための仕事術 - ワークライフバランスを達成するためにすべき5つのこと
残業や休日出勤で仕事を片付けることは何も悪いことではありません。しかし、そうせざるを得ない状況が何故発生したのかは考える必要があります。その場しのぎの場当たり的な仕事を続けていても、残業しなければならない体質を本質的に改善することなどできません。仕事が終わらない理由は、明らかにいままでの仕事のやり方が原因です。それを変えない理由など何処にもありません。
なぜ、あの部門は「残業なし」で「好成績」なのか? 6時に帰る チーム術
- 作者: 小室淑恵
- 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
- 発売日: 2008/12/24
- メディア: 単行本
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残業が増える仕事術
- 1 疑問を持たずに盲目的に仕事している。
- 2 前提条件や環境を無視する。
- 3 何も言えない雰囲気がある。
- 4 誰が何をするのか役割分担が曖昧である。
- 5 慣れていることを変えたがらない。
問題提起から全ては始まる
今までのやり方を変えるために必要なのは問題意識がなければなりません。小さな問題点や疑問点は現場にいくらでも埋もれています。それらの声にならない声を言い訳しながら我慢して来たから現在のやり方が定着してしまったとも捉えられます。問題点や疑問点は拾い上げて、一つ一つ解決していけば、円滑な動きができるようになるのは自明なことです。
条件を知り前提を見直す
やり方を規定するものには、職場のレイアウトや規則等の前提条件があります。それらを無視してやり方を変えても結局もとの木阿弥になるだけです。周辺の前提条件を整備する前にはそれらがどのようなものであるのかを理解する必要があります。職場の導線を確保するだけでも動きは大きく変わってきますし、コミュニケーションも増えたり減ったりするものです。規則を変えれば、それに応じて人は動き始めます。残業を生む無理な規則を排し、残業を排する自然な規則を追加すれば、当然動きは良くなるのです。
雰囲気は誰が作っているのか
仕事に縛り付けることしか能がないような人が作る「何も言えない雰囲気」は、それ自身がブラックです。黙々と自助努力を要求されるような環境はどんどん雰囲気が悪くなってきます。そんな雰囲気に飲み込まれて忍従していては効率など上がるはずもありませんし、悲惨な人を生み出すだけです。彼と同じことをしていては、自分も彼のようになってしまいます。権限がなければ無いなりに改善はできるはずです。効果的な改善を図ることは後世に対する責任です。そんな責任を地道にコツコツ果たしている人は周囲からの賛同や評価を得られないはずがありません。
誰が何を何処まで何時までに仕上げるのか
脇目もふらずテキパキと仕事を片付けている人は何をするのかが明確に決まっています。曖昧さをできるだけ排除するために必要なのが役割の明確化です。ムリムダムラは曖昧さから生まれます。効率よく仕事を回していくためには、その人が持つ能力と役割が一致している必要があるのです。能力の無い人が多くの役割を担ったり、逆に能力のある人が少しの役割を担えなかったりするのは、システムが生み出した無駄です。組織の歯車が回りにくくなるのは、役割の曖昧さから来ているからに過ぎません。
慣れていることは変えられる
残業を生むのはあくまでも自分自身です。変わらない現状に言い訳して従っているだけです。少しでも効率的に仕事をするためには、惰性で動いている型を捨てる必要があります。無駄な作業をシステム化し、周辺の環境が整備するためには、何より自分自身の意識を片付けることが求められるのです。それは何も難しいことではありません。残業や休日出勤をしたくないという思いがあれば誰でもできます。自分自身に集中できる環境が整えられれば誰でも、仕事に対する処理能力は最大限に発揮できるはずです。生産性の低い消耗戦の連続から脱却するためには、今を変える一手を打つために、今の自分に手を付けることが何より重要な一歩なのです。
実は社会全体の富を増やす労働ではなく、
社会全体の富を食いつぶしている負の労働がある。
堀江貴文