sadadadの読書日記

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人は食べ方で体型も考え方も変わる生き物である

人が生きるためには必ず食べなければなりません。しかし、現在では限度を超えた食に対する欲求から肥満が増え、それに伴う疾患も蔓延している状態です。食べることにより命を縮めてしまうことはまさに本末転倒です。野生動物は本能として食べられる分しか食べません。これは、生物全体の食物連鎖を維持するためでもありますが、動物自身の消化能力に配慮して、食べたものを最適なカタチで自分の血肉にするためでもあります。この自然のルールを守らないから、自然でない体型になり歪みが生じてしまうのです。

「食べる」思想 ~人が食うもの・神が喰うもの

「食べる」思想 ~人が食うもの・神が喰うもの

1 食べすぎを防止するために知っておくべきこと

「食べる」ということは、食べ物を人間の血肉にするまでの咀嚼・消化・吸収する過程を指します。ですから、自分が吸収できる量を把握しておかなければ、食べ物は無駄になるのです。細部のデータはエネルギーの食事摂取基準 はてなブックマーク - (別添)で示されていますので参考にされてください。消化・吸収をする力については体格、性別、年齢によってほぼ決まっていますので、変えることができません。しかしながら、口に入れる段階での『咀嚼』については誰でも意識するだけで変えることができます。体に上手に食べ物を取り込むためにはこの咀嚼が何より重要なのです。噛めば噛むほどに、胃や腸の負担を軽くしてくれるのです。併せて、噛むことにより適切に満腹中枢も刺激しされて食べすぎも防止することもできます。

2 自分なりに反芻すること

何か知識、技能を身につけるときにも、咀嚼するといったことは重要です。先ほどの食の話と同様に身の丈に合わない量を食べたり、しっかりと咀嚼することなしに丸呑みにしても自分の血肉になることはほとんどありません。過剰な知識、技術は消化不良を起こし、鵜呑みにされれば自分なりに使うことができません。自分なりに吸収できる適切な量をしり、しっかりと咀嚼することは知識、技能を使いやすい形でストックしておくために必須の過程です。噛めば噛むほど味が出てくるのは食べ物も、知識も技能もすべて同じです。

3 人は食べ方で体型も考え方も変わる生き物である

最近では柔らかい『食べ物』は沢山ありますが、硬いままで放置されている『知識、技能』はまだまだ沢山あります。『知識、技能』に食べすぎはありません。これらを噛み砕いて、簡単に栄養に変え出力に変える『流動食』として保存しておけば体格、性別、年齢に拠らず、障害や疾患を抱えた人にも有用なものになることは間違いありません。多様性をサポートする器を形成できるシステムはそんな『流動食』によって構築することができます。誰もが無理なく無駄なく有用な価値を生むことができる豊かな社会は、人類の英知を噛み砕いて共有することから生まれるのだと思います。


生きるために食べるべきであり、食べるために生きてはならない。
ソクラテス