どんな人に対しても共感するための11のコツ
コミュニケーションに悩んでいる人は多いと思います。相手の意図が汲めずに見当違いのことを失言したり、タイミングがずれて失笑や叱責を受けたりするのは、相手に対する『共感する力』が不足しているからに他なりません。特に現代においては、その共感する力が初めから高いレベルで求められがちです。移動するコストが下がり、すれ違う人の数も増え、ITツールによりいつでもどこでも多くの人から常にコミュニケーションを求められ続けるからです。そんな現代において必要な共感力はどのように磨いていけばよいのでしょうか。
ロジックだけでは思いは伝わらない! 「共感」で人を動かす話し方
- 作者: 菅原美千子
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2009/12/25
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そもそも共感力とは何か
この共感する力とは、相手と自分とを置き換えて、相手の気持ちを感じる力のことです。似たような言葉で同情というものもありますが、これは自分の感情で相手を見ていますので、共感といは少し違います。共感する力があれば相手が言葉を話し始める前に、気持ちを理解することができ、いわゆる察することができるようになるのです。共感力とは察する力のことなのです。
過敏すぎても鈍感すぎても共感力は発揮できない
この察する力は、人それぞれに異なります。もともとの素養に加えて、どのような人間関係に揉まれて育ってきたかが大きくその力に影響します。過敏な人は少しの人でも多くを共感することができますが、多くの人では共感する自分自身が維持できずに混乱し、パンクしてしまう恐れもあります。また、鈍感な人はどれほど多くの人に揉まれようが、意識的に察する努力をしなければ共感することができません。それぞれの特性に応じて、過敏な人は共感に飲み込まれない自分を強く持つ努力を、鈍感な人は共感をするように相手を理解する努力をすることが必要なのです。
共感力の育成には適量が必要
いずれにせよ畳み掛けるように多数の人と共感を求められれば、感覚的に反応するしかありません。その感覚が磨かれていなければパンクするか、何も感じないかのまま過ぎ去っていくだけです。ですからまず、自分が共感を引き受けることができる量を事前に認識しておくことが大切です。具体的には付き合う人の数もそうですし、その人の属性を選ぶということです。少しずつ慣れてくればその積極、消極の度合いを変えていけばいいのです。
強いインパクトをもつ人
1 過敏な人は消極的に付き合う
2 鈍感な人は積極的に付き合う
おとなしくて物静かな人
1 過敏な人は積極的に付き合う
2 鈍感な人は消極的に付き合う
共感するために超えられない壁は自分が作っている
最近では、過敏な人が潰されて、鈍感な人が置いていかれて、上手くやりくりできた一部の人だけがスポットライトを浴びている気がしてなりません。彼らは追いつけないものは、落伍者といわんばかりに先へ先へと進んでいきます。一方で取り残された人たちは不安でいっぱいになり、劣等感を感じながら彼らを追いかけるのか、あきらめるのかの二択を選択することになります。しかし、考えるべきは比較ではありません。なぜなら共感力を育成するには、『自分にとって』受け入れがたい強すぎる感情に向き合い、『自分にとって』理解できない弱い感情を読み取るといだけなのです。つまり自分に向き合うだけで共感力を育成することは可能なのです。
共感するための11のコツ
正しさだけでは人は動きません。動いてもらうためには理屈よりも共感することが必要です。共感は行動で表現されます。裏を返せば行動で共感を表現できるということです。行動することは誰でもできます。共感力が高い人の行動を分析して真似てみましょう。慣れてくれば彼らの考え方や心が見えてくるはずです。そうなれば、あなたも共感できる人になっているはずです。
1 自然体でいること
2 褒め、認めること
3 明るくふるまうこと
4 感情を表現し、表情を豊かにすること
5 理解を確認しながら話すこと
6 目を見て、集中すること
7 あいづち、うなずきをすること
8 頭から否定しないこと
9 名前を覚えること
10 喜んで力を貸すこと
11 良いところだけ見ること