sadadadの読書日記

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必要なのはその社会では通用しない人が働く社会


「社会では通用しないぞ」というような言葉はなんども言われた事があると思います。「社会では通用しない」という論理を振りかざす人が言うには言うには、社会に出たら社会に適応できない人間は叩かれて当たり前で、それに耐えられなければその場を去ったほうがその人のためだそうです。こういった人は、そもそも『社会』についての定義をすることなく、自分が社会で苦労しているかを延々と語る姿を見せることがどのようなことを意味しているかを本人は自覚していないことが多いです。

自分の小さな「箱」から脱出する方法

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1 なぜ『社会の論理』を使いたがるのか

彼ら自身も『社会』での経験を不愉快に思っていることは間違いありません。いわれの無い理不尽さに耐え、それでもがんばっている自分を納得させる為の受動的な手段でしかないのです。そして、この社会の論理を皆に当てはめることで自分を理解してもらおうという共感の要望なのです。過去の苦労は、現在に活用されています。実際、今のがあるのは、間違いなく前世代の努力があったからです。現役世代がその経済力に甘んじているのが許せないと思うなら、それは現役世代が次世代への役割を果していないことになります。指摘するべきはそこにあるはずです。

2 社会の論理が引き起こすもの

社会の論理の絶対性に嵌まると他人が苦労してないのを許せなくなり、他人が苦労するように働きかけ、みんなが苦労することを良しとします。「苦労は報われる」とか「苦労はいいことだ」というような考え方を強要しても受動的な苦労は非生産性を導くのみです。理不尽の再生産でしかないのです。健全な思考の人なら理不尽な苦労などしないですめばそれにこしたことはないハズですが、彼らはそれを要求し続けます。自分勝手な「社会の論理」でかき回されるのは大きな問題です。

3 社会の論理が社会の論理であるために

自分が苦労しないですむように働きかければいいだけです。現状に対して不満をこぼし続けるのは誰にとってもマイナスでしかありません。必要の無い苦労を押し付ける社会など変えてしまえばいいと思う人が増えれば理不尽は減っていくはずですし、生産性も向上するはずです。理不尽な『社会の論理』を打破し、未来志向で生産性を向上させていくような行為を誘発していく方が、より社会のためになることは誰もがわかっているはずです。苦労は自分のためにするものです。そうすることで他人が同じ苦労などしなくて済むようになります。それこそが、いわゆる『社会の論理』になれば、笑顔溢れる活力のある社会になることは間違いありません。


人の苦労なんて、いくら聞かされたって成長しない。
苦労は自分でするものである。
瀬戸雄三

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