あなたの財布にお金が貯まらない理由

当然ですが価値を知らないものには、価値判断が出来ません。すぐに散財してしまうのは、価値をうまく取り扱えていないからに尽きます。人は身の丈に応じたことしか出来ません。一時的に取り扱える能力以上の価値を与えられたとしても、それを適正に使いこなすだけの力量がなければ、その価値は自然と失われていくのです。価値を守り、増やしていくには自分の身の丈を知り、欲望や利害を調整する能力が前提となるのです。

20歳のときに知っておきたかったことスタンフォード大学集中講義

作者: ティナ・シーリグ,Tina Seelig,高遠裕子
出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
発売日: 2010/03/10
メディア: ハードカバー
購入: 472人クリック: 17,312回
この商品を含むブログ (401件) を見る

１　価値には見合った対価を支払わなければならない

価値にはそれに見合った対価を支払わなければなりません。価値の判断ができなければ適性に対価を支払うことなどできません。過剰な対価を支払っていても気がつきませんし、理不尽な買い叩きをして自分に対する信頼を損ねてしまうことにも繋がりません。周囲に対して対価をばら撒く行為は単なる浪費といいます。気前の良さと浪費を混同してはなりません。浪費は他人の幸せも、自分の幸せも考えていない行為なのです。

２　価値が理解できない者は誰も幸せにできない

価値を認識している人は清楚な暮らしで切り詰めることも特に苦に感じません。ですから、たとえ貧しくとも自然とお金持ちになっていきます。必要と思うもの以外への出費は抑えて、必要と思われるものには投資を惜しまない。そういった正確な価値判断が出来る人にはお金の方から集まっていくのです。逆に価値を認識していない人は言わずもがな、一時的に大金を得たとしてもいずれ全てを失い、その後は何も残すことはできないのです。

３　誰でも正確に価値を判断することは出来る

価値判断に必要なモノは、フェアであることだけです。しかし、現代社会において、そのフェアを歪めるものは至るところに存在します。過剰広告でブランディングしたり、圧力を使って買い叩いたり、逆に圧力に屈したり、迎合したりして自らの価値を下げたりと公正さを歪めるものは至るところに存在します。先述の通り歪んだ価値を認めてしまっては互いの信頼は築けませんし、継続性に欠く行為は誰の幸せにも結びつきません。現代は価値を正確に評価することは本当に難しい時代です。そんな時代だからこそ自分で判断できるような価値感覚を磨くことは重要です。フェアな価値判断は自律するために必須の要件です。フェアな価値判断によってこそ世界のバランスは保たれるのです。