継続するために知っておくべき法則 - 慣性の法則
初めはやる気に満ち溢れていても、その勢いが続かずに途中で諦める自分を嘆いている方も多いと思います。そんな、継続できない3日坊主になるのには、それなりの理由があります。それは、人に慣性の法則が作用しているからです。普段やっていないことは、いきなり始めても動かしにくく重さを感じ、始めたとしても、なかなか軌道に乗らずに辛くなってしまうのは、この慣性の法則が働いているからなのです。この慣性の法則を上手に活用すれば、すぐに諦めてばかりいる人を継続させることは容易にできるようになります。
- 作者: 大橋悦夫
- 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
- 発売日: 2007/08/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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1 LSDで学ぶ慣性の法則
LSDをご存知でしょうか。ロング・スロー・ディスタンスの頭文字を取ったものです。少しでもジョギングの経験がある人は知っていると思います。このLSDこそが慣性の法則に非常にマッチした行動原理なのです。このLSDは疲れない速度で走ることが条件になっています。ただし、どんなに遅くとも走ることも条件です。この疲れない程度に一定のスピードを維持するという運動のやり方が走り出しの息切れを防止してくれます。併せて、無理の無い速度を継続することで、巡航速度にのり慣性の法則で止めにくくなるのです。このLSDを続けることで身体が走ることに慣れてくれば体力も後から付いてきます。疲れない速度自体も向上し、次のステップにも行くことができるようになるのです。
2 習慣化すれば、それが当たり前になる
このLSDの考え方は走ることだけでなく仕事、勉強、遊びに至るまで様々な活動に応用できます。どのようなことでも疲れない速度で走ることを意識するだけで抵抗無くゆっくり離陸することができるのです。そして時間の経過とともに、慣れてくれば『やって当たり前』になってきます。そうなってくれば、継続すること自体を苦に思うことはありません。というより、むしろ行動すること自体を厭わなくなり、成長と共に楽しさにも繋がっていくのです。そういった領域にまで到達すれば、今度は反対にやめることが難しくなります。慣性の法則が作用して、ブレーキを踏む方に抵抗力が働くのです。
3 ペースは強制されてはならない
しかしながら、ペースは自分だけで決められるものではないと思っておられる方もいるかもしれません。確かに、和を求める日本においては、急にアクセルを踏んだり、ブレーキを踏まされたりとペースを乱されることが多いです。しかし、それは同調圧力に迎合しているからに他なりません。みんな一緒、一体感が大切という同調圧力によってもたらされるオーバーペースやスローペースは、個人個人のとって大きなマイナス要素です。ペースが揺さぶられれば、慣性の法則も乱されて無駄に疲労が募るばかりです。ムリムダムラは必ず後に響いてきます。ペースは強制されてはなりません。継続した成長に必要なのは自分にとっての最適なペースを『自分が』維持し続けることだけなのです。
4 結局、ゴールに向かって進むことは自分にしかできない
人間が成長するためには『自分が』継続した努力を重ねていくしかありません。自分のペースを見失えば、無駄にエネルギーをロスして、継続するための推進力を失うことになるだけです。周りに合わせて走らなければならない理由はタテマエでしかありません。そんなタテマエに振り回されて、継続する力を失われてしまえば損をするのは結局自分なのです。慣性の法則を知り、常に自分を継続している状態においている人こそが、より遠くのより高い目標にたどり着くことができるのだと思います。
毎日の小さな努力のつみ重ねが、歴史を作っていくんだよ
ドラえもん