いままでどおりに従って生きる人の考え方
『デフォルト』は意識的に選択肢を絞り込んでしまいます。そのデフォルトは既存の社会においては既得権を持つ人が握っています。決まりごとのほとんどが彼らの作ったもので、その意味を問うことは『その社会においては」認められません。裏を返せば、この『デフォルト』を握ってしまえば、自らの望む選択肢を増やすことが出来るということです。
- 作者: スティーブン・R.コヴィー,Stephen R. Covey,ジェームススキナー,川西茂
- 出版社/メーカー: キングベアー出版
- 発売日: 1996/12
- メディア: 単行本
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1 『デフォルト』を変える人、守る人
昔のデフォルト職は農業でした。農業以外をすることは仕組みから離れることを意味します。いまでは考えにくいですが『デフォルト』から離れるにはかなりのハードルがあったのです。その後、農業から工業へのイノベーションが進んだのはご存知だと思います。しかし、それでも多くの農民は都市に向かうことをためらっていました。領主に搾取されている農奴ですら土地を離れることをためらっていました。イノベーションに人間の方が追いついていかなかったのです。
2 集団の意識は動きにくい
貧しい地域にいる人たちが近代化された生活を見れば不思議に思います。逆に近代化された生活に暮らしている人から見れば、なぜ彼らが搾取され続ける状態を我慢しているのか不思議に思います。このようなことが起こるのは『人間の心理』が集団に意識に縛り付けられているからに他なりません。この仕組みを一番よく知っているのはデフォルトに縛り付けておく事で利益を得る人たちなのです。「いままでどおり」に縛りつけ、自らの地位と権威を保ち続ける。自らの存在を脅かす仕組みを退けて、それを独占しています。地位と権威を保ち続けるには『デフォルト』を握らなければならないことを知っているからです。
3 いままでどおりに従って生きる
小さいころ、逃げ出せないと教え込まれた象は、大きくなっても、くくりつけられたロープから逃げることをしません。ニワトリに育てられたタカは、飛べなくなってしまうそうです。いままでどおりを選択をすることはリスキーになることは明白です。特に時代が停滞したときは、必ず大きな変換点がきます。変わることが変わらないことよりもリスキーにみえるのはいままでの考え方から逸脱したところを想像できていないからに他なりません。それは想像させない力を既得権者が『デフォルト』を用いて強く働きかけているからに他なりません。
4 彼らの言う『非常識』は今後の『常識』
閉塞感の漂う世界を変えるには、あなたの中にある「常識」と思い込んでいる「デフォルト」をブチ破ることしかありません。ほとんどのデフォルトは思い込まされているだけに過ぎません。自分の力をとどめているのは、自分自身です。『デフォルト』に少しでも疑問が生じればそれをどんどん共有していきましょう。そういった集団の意識を変える行為こそが百匹目の猿を実現させるための有効な手段です。
私の提供し得るものは、ただ血と労苦と涙と汗である。
チャーチル
http://anond.hatelabo.jp/20121224144304
「柳井正は人として終わってる」を読んで
経験は「どう」に集まる - レジデント初期研修用資料